ウチはベンチに
膝を抱えて座り込んだ

涙が後から、後から流れてきて、
止まらへん...

「止まれ...止まれ、止まれ...止まれぇっ!!
...うぅっ...うぅぅぅぅぅっ...」

こんなんゆーても、
止まらんのは分かってる...

「せんせぇ...助けてよぉ...」



グシャグシャッ!!


「!?」

「お前はどんだけ泣けば気ィすむねん」

「先生!!」

ウチの頭を荒く撫でたのは、
やっぱし久米先生だった...

「何で...彼女さんは...」

「帰ってもらった」

先生はそう言って、ウチの隣に座った

「でも...」


クシャッ...


「チョッ...先生、前見えへん...」

「えぇねん、そんな大事な用じゃなかったんやから」

先生はそう言って
ウチの頭にずっとてぇ乗せてはった

「...何で先生はいっつもそんな優しいねん...」

「ん?」


ぎゅぅ...


「ありがとぉ」

ウチは先生の服の裾を握って
今、1番伝えたかった気持ちを、
先生に伝えた