殴られ、首を絞められ、その場に倒れ込んだ私をほったらかして、家を飛び出ていった弟をおいかけた。 私には見向きもせずに、 「隼人!待って!」 って、無我夢中で走り出した。 それを見た私は、もうそれから人間が大嫌いになった。 人間なんて、家族なんて、 私は何もかも信じれなくなった。 お母さんは昔からそうだった。 弟のせいで、私はいつも歯をくいしばって我慢してきた。