目をパチクリさせてアツの顔を見ると、自分で言ったくせに少し顔を赤らめる。
「アツのが可愛いじゃ〜ん!!」
「ばーか」
照れちゃって可愛い〜。
何か言いたげにじっと見つめて、私が首を傾けると、口元を少しだけ緩めて笑った。
「さぁ食おうぜ!」
うまいうまいって食べてくれるアツ。本当に作りがいがあるなぁ〜。
平日はお泊まりしない約束。
めずらしく片付けを手伝ってくれた後、アツと一緒に部屋を出た。
すっかり肌寒くなった秋の夜空に小さい星がポツリポツリと光っている。
少しでも長く一緒にいたい私は、いつもゆっくりとこの道を歩く。
「なんかさ、焦ってるって思われんのが1番嫌なんだけど・・・」
暗い夜道、街灯の小さな灯りの下でアツはピタリと足を止めた。
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