どんな返信が返ってくるのか内心はドキドキ・・・
なぜか私の携帯はアツの手の中にある。私より先にチェックする気だな・・・。
♪〜♪〜♪〜
聞き慣れた音楽はメールの受信を知らせるものではなく、電話の着信だ。
まさかまさかの展開。
今まで電話がかかって来た事なんて1度もないから、こんなパターンは想定外。
「ほら」
差し出された携帯に首を振り、アツの背中に逃げる。
「やだ、怖ーいっ!!」
「出ろって、切れるだろ」
鳴り止まない音楽。
切ってーっ!!
アツに腕を引っ張られ、後ろから抑えつける様に足の間に閉じ込められと、無情にもピッと通話ボタンが押された。
「・・・もしもし」
『コナンちゃん?今、平気かな?』
平気じゃないですーっ!!
アツの耳もピタリと携帯にくっついている。すなわち、会話の全てがアツに聞こえてしまうこの状況。
「・・・あの」
『いきなりごめんな。ちゃんと会って話したいんだけど、月曜ダメかな?』
アツがギロリと私を睨む。
ただかでさえ慣れない告白現場に、彼氏が立ち会っているなんて・・・私の心臓はドクドクもんだよ。
「ごめんなさい。それは彼氏を裏切る事になるので出来ません」
『そんな難しく考えんなよ?俺はちゃんと気持ち伝えてスッキリさせたいだけだから』
う゛ーっじゃあ話を聞くだけ・・・アツがいなければ間違えなくそう答えしまっている。
「すみません…無理です」
短い沈黙の後、大北さんの漏らした小さなため息が聞こえた。
『じゃあ今言うから、聞いてくれ』
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