アツの腕を引いて無理やり車に乗せると、そのまま私も助手席に乗り込む。
「車、今日はもう返せないでしょ?だったらもう少しだけドライブしようよ?」
「お前、家平気なのか?」
「平気〜!!」
そんな事より今はアツの方が大事!!
このまま帰しちゃったら、アツ絶対今夜眠れないじゃん?
明日からまた1週間が始まるんだ。
たくさん元気をあげなきゃでしょ?
アツが笑ってくれるまで、私はそばにいる。
「どこ行きたい?」
「ふたりっきりになれる場所ならどこでも!!」
運転の邪魔をしない様に、今度はおとなしく座って、アツの横顔を見つめる。
「アツ〜好きだよ?」
「ふっ何だよ、いきなり」
「ねっアツは?好き?」
「ん?」
ん?じゃなくて!!
好き?って聞いてるんだから、答えはひとつでしょ?
「言ってくんなきゃまた邪魔するよ〜?」
私がアツに手を伸ばすフリをすると、やっとかわいい笑顔を見せてくれた。
「アツ、好きだよ?」
「うん」
だ〜か〜ら〜
「俺も好きだよ」
そうそう、それそれ!!
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