食後の運動がてらに始めたバトミントンで、二人とも超ームキになっちゃって、気付いた時には私達の周りには数人の子供が集まっていた。
「お姉ちゃん頑張れーっ!!」
可愛い声援を受けて、張り切って振ったラケットは、見事に空を切る。
「へたくそっ!!」
アツの言葉に子供達は大笑い。
いったいどっちを応援してくれているのかなぁ〜?
アツってば本当に大人気ないんだよ!
右へ打ったり、左へ打ったり、デスクワークで運動不足の私を走らせまくるんだもんっ!
さすがに太陽の下でそんな事をしていたら、30分も経たないうちに限界を迎えた。
「参りました・・・ギブっ・・・」
「ははは。じゃあバツとしてかき氷買って来い」
くぅぅぅっ・・・
膝から倒れ込む私とは違って、アツは息すら乱れてない。
でもこんなに走ったの何ヶ月ぶりだろ?
気持ちいいーっ!!
言われた通り売店でかき氷を買って戻ると、アツは子供達相手にサッカーをしている。
意外な一面。
アツはどっちかって言うとちょっと冷めているから、こんな風に知らない子供と遊んでいる姿が見られるなんて、なんだか新鮮。
「アツーっちょっと休憩しよ〜?」
爽やかな汗を額に光らせてドカッと私の隣に座ると、
「子供って元気だな・・・」
アツも十分元気だよ?
冷たいかき氷を勢い良く食べて、頭がキーンとしたのかこめかみを叩く姿とか、アリンコを手に乗っけて遊んでいる姿とか、
なんだか子供っぽくてかわいい。
「ねぇこの後は何して遊ぶ?」
「フリスビーあったんじゃねぇの?次はフリスビーやろうぜ!」
はしゃぐ姿がかわいくて、何にも考えずに頷いちゃったけど、
「もーーうっっ!ギブ!!」
意地悪なアツにまた走り回されるハメになった・・・。
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