1週間振りのアツの部屋が散らかっていても、今ではもう驚かない。
きれい好きのアツだけど、就職してからはそこまでの余裕がないみたい。
たまった洗濯物を洗濯機にいれて、テーブルに置きっぱなしのマグカップを流しに運ぶ。
しかも3つも!!
「アツ、洗わなくてもいいからせめて水につけといてね?じゃないと黒ずんできちゃうよ?」
「それいいからこっち来いよ」
言われた通りにアツの隣に座ると、ギューッと力いっぱい抱きしめられる。
「はぁぁぁ〜・・・やっぱコレがないと頑張れねぇ」
深〜いため息を吐き出して、コテンと私の肩に頭を乗せるアツ。
相当疲れてるんだろうな?
ゆっくり背中を撫でながら、アツの体を抱きしめる。
「頑張ってるね。えらいえらい」
「ふっ何だよソレ?」
少しでもアツの力になりたい。
一人暮らしで、友達と遊びに行く暇もなくて、新しい社会で頑張るアツを支えてあげられる私になりたい。
「すげー疲れててもお前の脳天気な声聞いてると不思議と肩の力が抜けるよ。お前はバカのままでいろよ?」
「分かった、バカでいるよ」
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