バーを出た後、二次会に行きたがる男の子達を愛美と心結がやんわり断って私達は全員で駅に向かった。
二人の様子からして、どうやら今日の飲み会は期待外れだったみたい。
「んじゃまた月曜ね!」
「コナン気をつけてね!」
「うん、おやすみ〜!」
方向が違う私は駅で愛美達と別れて、唯一同じ方向の営業の村井くんと電車に乗り込んだ。
「さすがにこの時間だと空いてるね。座るの久々〜」
「営業はけっこうこの時間になる事も多いよ。相手が閉店した時間からの打ち合わせもあるから」
へぇ〜同じ会社で同期なのに大変なんだ?
私は残業なんてまだした事ないや。
村井くんはさっきのバーでは軽いノリだったのに、こうして1対1で話してみると、意外としっかりしてて、真面目な雰囲気を感じる。
「せっかく大手に就職出来たんだし、お互い頑張ろうな!」
「うん」
うちの会社はけっこう採用が厳しいっていうのを入社してから私は知った。
みんなは実力で勝ち取って、私はコネ・・・しかも高卒。
しっかり頑張んなきゃな・・・。
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