ーガタン



わずかな物音が聞こえて振り返る。



「だだいま・・・ってお前、なに観てんの?」



目が合って数秒・・・。



「ぎゃーーーーっ!!」



握りしめていたリモコンで、慌てて停止ボタンを押す。



は、恥ずかしすぎるっ!!



今なら思春期の男子中学生の気持ちが痛いほどわかるよ!!



スポッと私の耳から抜かれたイヤホン。



「コナミちゃん、ひとりでエッチなDVD観てたの?」



ニヤリと笑ったアツが私の顔を覗き込む。



な、なんで私がこんな恥ずかしい思いしなきゃいけないのよっ!!



「アツがこんなの置いてるから悪いんでしょっ!!もうっ信じらんないっ!!なんで今帰ってくんのよっ!!」



恥ずかしすぎて、逃げ出したくて、座った状態で後ずさる。



それを面白がるかの様にアツは私に近づいて、耳元でゾクリとするような声でこう言った。



「興奮した?」



・・・した。



しましたともっ!!




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