大好きだから。
いつも一番近くにいて欲しいから。
アツのこと、一番に分かってあげられる存在になりたいから。
そしてこれから先、もうアツ以外の人とは恋をしたいと思えないから。
改めて言葉にしようとすると、なんだか薄っぺらで子供っぽく思えてしまう。
そんな私が“結婚”なんて、大人がすることを望んではいけない?
だけど、真剣だから。
本気で願っているから。
分かって欲しい。
「あの・・・」
頭の中がまとまらないまま話し出そうとする私を、遮るようにアツが口を開いた。
「コナミのご両親にはまだ認めてもらえてない。それは最初から覚悟してたんだ。簡単にもらえるわけないって」
おじさんとおばちゃんは、真剣な表情に変わったアツを静かに見つめていた。
「でも俺、もう決めてるから。どんなことがあっても、俺がコイツを守って生きていく」
胸が熱くなって、気を抜いたら涙が流れてしまいそう。
隣にいるアツが頼もしくて・・・もうすでに守られてるんだなぁって感じる。
「大切なのはわかるけど、生きて行くにはお金も必要だし・・・きれい事だけじゃ生活はなりたたないのよ?守りたくても、篤貴にはまだその力がないんじゃないの?コナミちゃんの事、本当に大切に想うなら、もう少し大人になってからでも遅くはないでしょ?」
おばちゃんの言葉はなにひとつ間違っていない。
すべて頷くことが出来る。
私のお父さんが言っていた言葉も。
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