おじさんにメニューを渡されてアツとふたりで覗き込む。
「アツ、なんだったら食べられる?」
「カニとイカとエビとタコ・・・」
ほんと魚系ないじゃん!!なんか可愛い・・・。
「あっ卵もあるよ!」
「コレ甘くない?」
「うん、大丈夫だよ・・・多分ね?」
「多分かよ〜甘かったらお前食えよ?」
「うん、分かった」
そんな私たちのやりとりを見ておばちゃんがクスクス笑った。
「そんなイチャついちゃって〜」
「・・・どこがだよ?」
緊張してるとか言ってるわりに、早くも素が出ちゃった?
「・・・すみません」
女将さんが注文を聞きに来て、おじさんとおばちゃんは大将おまかせコース、アツはさっき言ってた食べられるやつ。私は・・・
「おじさんたちと同じの頼んでいいですか?」
「好きなの言っていいのよ?」
「じゃあそれで・・・お願いします」
ちょっと高めのコースに“遠慮”という言葉が思い浮かんだけど、こんなお寿司屋さんめったに来られないから・・・図々しかったかな??
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