おじさんの運転する車は、どこかの駐車場に入って止まった。
車を降りて、おじさんとおばちゃんの後を着いて歩く私とアツ。
ガラスの引き戸を開けて入ったお店は・・・回ってないお寿司屋さん!!
私たちのお給料じゃなかなか来れない様なちょっと高そうなお店。
「いらっしゃいませ」
着物姿の女将さんらしき人が奥のお座敷に案内してくれた。
「コナミちゃんお寿司で食べられないものある?」
「いえ、お寿司ならなんでも大好きです!」
おばちゃんの質問に笑って答えるとアツがため息をついた。
「俺、寿司苦手って知ってるよな?」
えっ?そうなの?そう言えばふたりでお寿司って食べに行った事ないかも?
「篤貴が嫌いだからきっとコナミちゃんを食べに連れて行ってないだろうなぁ?って思ったからお寿司にしたのよ」
「お前、寿司好きだったんだ?」
「うん!!」
意外な場所でお互いの知らない部分を発見!!
何で今まで知らなかったんだろう?って逆に不思議なくらい・・・。
きっとまだまだたくさんあるんだろうなぁ?
私の知らないアツ。
アツの知らない私。
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