「お前、よく覚えてんな?」
そんな事を言いながらも少し照れた顔をして私のオデコを叩いたアツだってきっとちゃんと覚えてくれてる。
「大丈夫かな?ちゃんと挨拶できるかな?」
「大丈夫だよ。うまく出来なくても、お前の良さはちゃんと伝わる」
ギュッと繋いでくれた大きな手のおかげで、気持ちがスーッと楽になる。
いつだって私を安心させてくれる不思議な存在。
「アツ、好きだよ」
「ん」
目を瞑るアツの肩に頭を乗せた。
「アツは?」
「・・・・・・」
たまらなく伝えたくなる時がある。
言わなくても分かりきっていても、どーしても言葉にしたくなる時がある。
「アツ大好き。世界で一番」
「・・・俺も」
私、幸せだ。
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