アツも私のお父さんとお母さんに挨拶しに来てくれた時、こんな気持ちだったのかな?
怖くて、不安で・・・でもそれ以上に知って欲しくて、認めてもらいたくて。
大好きだっていう気持ち。
大切だっていう想い。
お父さんはあれ以来、私達の結婚の話を口にしない。
まだ完全に許して貰えた訳じゃないけど、アツの事はちゃんと認めてくれている。
今日も『失礼のないようにな』って笑顔で送り出してくれた。
大晦日、元旦はアツも一緒に私の家族と過ごした。
アツにとって、決して居心地の良い空間じゃないだろうけど、アツはそれでも私の家族に溶け込もうって努力してくれている。
心の中でたくさん“ありがとう。大好きだよ”って思いながらアツの横顔を見つめると、アツは優しい笑顔で“どうした?”って私の顔を覗き込む。
その瞬間がたまらなく幸せ。
大好きな家族の中に大切な人がいる。
この人は私の為に今ここで笑ってくれているんだって。
.


