恋景色 ~真っ赤な嘘と林檎と誕生日~

「家は遠いの?」

「ううん、スグそこのアパートだよ。ホラ、アノ緑っぽい色をした壁のアパート」

「なんだ、もう見えてんじゃん」

ココからだいたい50メートルちょい、ってところかな?

「しょーがない。あたしがおぶって家まで連れてってあげるよ」

「ワーイ、ありがとう、センパイ♪」

「調子いいゾ、コイツぅ♪」

「あたし、真子。センパイは?」

「あたしは由妃だよ」

「そっか、ありがとう、由妃センパイ♪」



たぶん……。


多分、真子ちゃんは小柄だし体重もそんなに重くないと思うんだけど、彼女が持ってるリンゴの重さがハンパじゃなくて、アパートの3階までおぶって上がったときには、あたしはもう汗ダクになっていた。

「ありがと♪ おかげで助かっちゃった♪」

「家の人が帰ってきたら、念のために病院に連れていってもらったほうがいいよ。じゃ」

「あ、由妃センパイ待って」