「俺は本気だぜ?花梨」 大紀は困ったように眉を下げると、私の手を握った。 「え…、え?」 私は困惑を隠せない。 いつも、ふざけてばっかりの大紀が本気の表情。 ドキン あんまり、真っ直ぐ私を見るから不覚にもときめいてしまった。 「わっ私、そうちゃんが好きだからっ」 「うん、知ってる」 大紀は口に弧を描いた。 「まだ付き合ってねぇんだし、チャンスくれよな」 そう大紀は私の頭を撫でた。