とりあえず中に、と家に入れてくれる。
「お邪魔します…」
通された居間には鋭い目の中に優しさを感じる、そんな印象のおじいさんが1人。
ああ、やっぱりどこかに先生の面影がある。
彼の瞳に秘められた優しさは普段先生の視線から感じるそれとよく似ている気がする。
「お父さん。皐示よ」
楓さんの言葉におじいさん、章嘉さんは驚いたように目を瞬(しばたた)かせた。
「皐示って…。本当なのか?」
「ええ」
「お前が…」
先生は実の父親の顔をじっと見ている。
やっぱり切なげな表情で。
見つめ合う父子を楓さんは傍らで涙ぐんだ目で見ていた。
なんだか私が入ってはいけない世界な気がして、疎外感を覚える。
血の繋がった親子の40年ぶりの再会なのだから、こうなるのは漠然と予想はしていたけれど。
「…」
双方とも話したいことは山ほどあるはずだ。
でも実際に顔を合わせると言葉は出てこないものらしい。
しばらくの間、青山家の親子はお互いに視線で会話をしているようだった。
何時間、あるいは数十分しか経っていなかったのかもしれない。
ともかくその間、私達4人のいる部屋には沈黙がじっと居座っていたのであった。
「お邪魔します…」
通された居間には鋭い目の中に優しさを感じる、そんな印象のおじいさんが1人。
ああ、やっぱりどこかに先生の面影がある。
彼の瞳に秘められた優しさは普段先生の視線から感じるそれとよく似ている気がする。
「お父さん。皐示よ」
楓さんの言葉におじいさん、章嘉さんは驚いたように目を瞬(しばたた)かせた。
「皐示って…。本当なのか?」
「ええ」
「お前が…」
先生は実の父親の顔をじっと見ている。
やっぱり切なげな表情で。
見つめ合う父子を楓さんは傍らで涙ぐんだ目で見ていた。
なんだか私が入ってはいけない世界な気がして、疎外感を覚える。
血の繋がった親子の40年ぶりの再会なのだから、こうなるのは漠然と予想はしていたけれど。
「…」
双方とも話したいことは山ほどあるはずだ。
でも実際に顔を合わせると言葉は出てこないものらしい。
しばらくの間、青山家の親子はお互いに視線で会話をしているようだった。
何時間、あるいは数十分しか経っていなかったのかもしれない。
ともかくその間、私達4人のいる部屋には沈黙がじっと居座っていたのであった。



