夢でいいから~25歳差の物語

「し、主人がいなくなったってどういうことです?」


寒さと不安で声が震える。


「わかりません。ただ、あなたがどこにもいらっしゃらないので捜しに行ってしまわれたようです」


「そんな」


私のせいだ。


「先ほど雪がやんでいたので外へも行かれたそうですが、まだ帰ってきておりません」


え、ちょっと待って。


じゃあ、先生は今頃外に?


私は窓の外を見た。


先ほども述べたように暗くて見えないが、確かに雪は降っているようだ。


窓枠が、ガラスが音を立てる。


血の気が引いた。


「あの、先ほどの部屋に案内してくれませんか」


「わかりました」


先ほどの部屋に戻ると、友里さんはいなかった。


メイドさんに聞くと、彼女は屋敷内を捜しているそうだ。


私はケータイを取り出して、狂ったように何度も先生にかけるが、残酷な呼び出し音が鳴るばかりだった。


絶望した私は荒々しくケータイをポケットにしまい、辺りをうろつく。


テーブルの下や棚の陰も見た。


もちろんそんな場所に先生が隠れているとは思えなかったが、私の頭はなぜかそう命じる。


その命令に従わなければ、永遠に気になって仕方がなくなるように思われた。


これ以上は無駄だと思った私は出入口の方へ向かう。


屋敷の中がダメならやることは1つしかないじゃない。