夢でいいから~25歳差の物語

私はずんずんと2人の元へ歩いていく。


「あなたは先生を手に入れる目的で、私達に家に来いとおっしゃったんですね」


友里さんは黙ってこちらを見る。


その表情からは戸惑いが感じられた。


それから私は先生に目を向ける。


「先生も先生です。あんまりです、こんなの」


先生の表情は罪悪感に満ちていた。


私は2人をキッとにらんでリビングを後にした。


先生が何か言う声がしたが、聞こえないふりを決め込む。


廊下に出ると、先ほどのメイドさんが困惑した顔で私を見ている。


私は寂しい笑みを浮かべて彼女に見せ、寒い屋敷の中の迷路を1人さまよった。


階段を下りたり、上ったりもしてまた私はどう戻ればいいのかわからなくなった。


でも、これでいい。


たぶん、しばらく先生に見つからないから。


直後、私は先ほどの己の行動を恥じた。


どうして理由を聞けなかったんだろう。


然るべき理由があったかもしれないのに。


どうして不安になるんだろう。


ふいに私は思い出した。


美綺さんの事件の後の三七子ちゃんのセリフを。


「なんでって、それは自分でもわかっているんじゃない?」


うん、本当はわかっている。


先生が好きで仕方ないから。


だから少しでも先生が自分から離れていきそうになったら不安になってしまうんだ。


理由はわかっているのに。