夢でいいから~25歳差の物語

「友里さん、遅いね」


友里さんは席を外したきり、数分前から帰って来ない。


「そうだな」


先生は冷静だ。


そうだ。


ここでちょっと試させてもらおう。


「ねぇ、先生」


「ん?」


「友里さんのこと、どう思う?」


「え、どうって」


先生は顔に戸惑いの色を浮かべた。


「私、友里さんがうらやましいの。美人だし気立てがいいし」


「あ、あぁ」


いきなりこんな話をする私に困惑する先生。


「それでいて私にはないものを持っているのよ」


「そうだなぁ」


先生は否定してくれない。


確かに私が言ったことは嘘ではない。


しかし、なんだか妙にいらだってしまった。


「先生は友里さんのこと、気になっているの?」


「いやぁ」


何よ、その反応。


いつもだったらそんなわけないだろって、大人の余裕の笑みを見せてくれるじゃない。


「ふーん、そう」


私は彼に背を向けた。


こんなことで腹を立てるなんて、なんと大人気ないのだろう。


しかし、先生の愛情だけを頼りにしてきた私にはつらかった。


こんなに弱いくせに試そうとしたのはきっと、先生が私を一途に愛してくれるだろうと思い上がっていたからなのかもしれない。


肩が震えた。