~Side美綺~
一歩一歩体育館に近づくごとに、時計の秒針が進むたびに先生との本当の別れが近づいている。
さっき教室で配られたプリントを見てびっくりした。
青山先生がこの学校からいなくなるなんて。
たとえ恋愛関係はなくなったとしても、学校に来た日は授業で先生の顔が見れたから、彼の声が聞けたからまだ良かった。
だけど先生がいなくなったら、それも叶わない。
永遠にあたしの前から消えてしまう。
お願い、せめてもう1度だけあの笑顔を見せて。
祈るような気持ちで体育館に入る。
「美綺っ」
所定の場所に着くと遥が息を弾ませてやってきた。
「何?」
「さっき青山先生に会ったんだけどさ、源氏って呟いてたよ。良かったね!愛する青山先生に気にかけてもらって」
「べ、別に愛してなんかないよ」
「本当にー?」
「本当だよ」
そっけないふりをしたけど心臓が高鳴り、体が一気に熱くなるのを感じた。
体は正直だなあ。
それにしても先生があたしの名前を呼んでいたなんて。
もしかして本当はまだ好きでいてくれたのかな。
って、そんなわけないか。
あたしはふう、とため息をつく。
その後、すぐに離任式開始の合図がかかる。
別れのカウントダウンがついに始まった。
一歩一歩体育館に近づくごとに、時計の秒針が進むたびに先生との本当の別れが近づいている。
さっき教室で配られたプリントを見てびっくりした。
青山先生がこの学校からいなくなるなんて。
たとえ恋愛関係はなくなったとしても、学校に来た日は授業で先生の顔が見れたから、彼の声が聞けたからまだ良かった。
だけど先生がいなくなったら、それも叶わない。
永遠にあたしの前から消えてしまう。
お願い、せめてもう1度だけあの笑顔を見せて。
祈るような気持ちで体育館に入る。
「美綺っ」
所定の場所に着くと遥が息を弾ませてやってきた。
「何?」
「さっき青山先生に会ったんだけどさ、源氏って呟いてたよ。良かったね!愛する青山先生に気にかけてもらって」
「べ、別に愛してなんかないよ」
「本当にー?」
「本当だよ」
そっけないふりをしたけど心臓が高鳴り、体が一気に熱くなるのを感じた。
体は正直だなあ。
それにしても先生があたしの名前を呼んでいたなんて。
もしかして本当はまだ好きでいてくれたのかな。
って、そんなわけないか。
あたしはふう、とため息をつく。
その後、すぐに離任式開始の合図がかかる。
別れのカウントダウンがついに始まった。



