鳴り止まないサイレン


他の誰にも聞こえないSOS


あなたが欲しいと心はこんなにも叫ぶのに


いつのまにか覚えてる


私には向けられていないあなたの笑顔、弾んだ声


すれ違った時の残り香さえ抱きしめたくて


私の気持ちは


あなたの気持ちはどこにあるの?


2人の距離が離れすぎて答え見つけられない


悲しみの雨に遮られて2人一緒の未来見いだせないよ


遠い遠い空の果て


星に託す、想い


独り寝の長い月夜に思い出すのは


あなたの横顔





「…」


秋の日差しがいい感じに暖かくて眠い、ある昼下がりの授業中。


あたしはノートの隅に書き付けた拙い自作の詩を眺めた。


下手くそな作品とわかっているのに、揺れる恋心をちゃんと代弁しているようでなぜか悔しくなる。


…なんでかな。


先生と一緒の未来を願っているはずなのに。


この詩があたしの本当の未来を暗示しているように見えて怖い。


そばにいて大丈夫って言ってよ。


先生…-。