夕方。綺麗な夕日。

「翼!」

「あ、山野、ジュースサンキュな。」

僕は友人の山野と学校の屋上でだべっていた。

ここの夕日はとても綺麗。

よく、カップルが来る。

まー、僕も山野も彼女なんていないけど。

そして今は放課後もすぎ、学校には全く人がいない。

こっそり二人で学校に残ったんだ。

「あー…こういう景色、どうせなら可愛い女の子と見たいなぁ。」


「うるさい。それは僕の台詞だ。」


「チッ だったら、可愛い女の子紹介してくれよ。」


「それは無理だ。僕は女の子に嫌われているからな。」


「そうだっけ?」


「あー、この景色可愛い女の子と見て、そのまま二人で見つめあってキスなんかしちゃって、んでいい雰囲気になって、女の子押し倒して、いいところになって『ここ…じゃ、マズイよ?』なーんて言われ、そのままホテルに行って、男として成長したいなぁ~。」


「妄想長っっっ!」


「まあな。」

「誉めてねぇから。」



僕はこんな感じでいつも山野とバカ会話をしている。

ぶっちゃけ言おうっ!

僕はエロいっっっ!

井波 翼っ!

思春期真っ盛りであった。


「ほーんと、そんなんだから井波くんは女の子に避けられちゃうんだよ?」

「えっ」

「あ!するなちゃん!」

屋上にもう一人不良生徒が。

三神 するな。僕と同じクラスの女の子。

全く話したことのない。

なぜ彼女がここに来たんだ…。