とりあえず今の状況を説明しよう。

リビングのソファに、左から準に妹、僕、フラン。

「あ、そういえばお兄ちゃん。」

「んー?」

「その子…。」

「ああ、こいつは…」

と、フランのことを紹介しようとしたら、

「私の名はフラン!よろしく頼む!」

フランから自己紹介した。

「フランっ?!わぁ!外国人?」

「外国人?違う。」

「えっ?じゃあ日本人?」

「違う。」

「えー!じゃあどこから来たの~?」

「魔かい…ふぐっ!」

妹の前でコイツに変なことを言わせないように、僕が急いでフランの口をふさいだ。

「え?魔か?なんだって?」

ふー…セーフ。

「ほい。ひゅははぁ!はなひぇ~。」

うるさい。うるさい。

ちなみに、訳すと「おい。翼ぁ!離せぇ~。」だ。

「んー?で、結局どこなの?」

「に…日本人だよぉ!ね?ね?フランちゃん?」

僕はフランの口をふさぎながら妹に言った。

ふがふがと、僕の手の中で「違う違う」と言っているが、僕は気にすることなく、無理矢理フランの首を動かした。

「へぇー。日本人なのに銀髪。いいなぁ!憧れちゃうっ!」

僕も、僕の妹も、綺麗な黒髪だ。

僕はややぼさい。

妹はストレート。

だが、ややパーマをかけている。

「あ、私は井波 琴音。ことねでいいよ。」

「おう!翼にことね!これからよろしく!」

元気よく俺らに挨拶をするフラン。

あれ?そういえばフランと三神するなは姉妹…。

なんで苗字違うんだ?

まぁいいや。

これは後から聞こう。





というか、アンパンマンの話の前に自己紹介しろよ!