「…茜、涼に浴衣姿見せれて良かったね。」


彩花が耳元で囁いてクスと笑った。それにつられて私も笑った。


「茜!ちょうどいいところに来た!!ここで見てけば?いい場所だからさ。」


……白々しいよ、裕太。
でも裕太は私に向かって涼に見つからないように親指を上げて、イタズラな笑顔を見せてくれたんだ。


私と彩花が2人に近づくと涼は座れるようにつめてくれた。


「ここ、座れば?」

「ありがとう…。」


彩花は私が涼の隣に座るように私の背中を押した。


私はおずおずと涼の隣に座った。


「狭いからもうちょいこっち来いよ。」

「あ、うん…!」


涼が私に手招きする。

顔、赤い…。暗くて良かった…!


私はさらに涼に近づいた。