超能力的生徒会 in 蝶野学園Ⅱ

「ま、こんな感じだったんだよ~☆」

「なるほど。昔の要先輩は硬派だったんですね?」

「へ~。そんな事があったんだ。知らなかった」

「ところで杏さん?はどうなったんですか?」

「ああ、結局残りの2人がくっついたよ。ハッピーエンド」

「でも、そこで杏樹ちゃんが要先輩を呼ばなかったら、要先輩はずっと影武者のままだったんですか?」

そうかもしれない。

「そうだね~☆だから、俺は杏樹に自由を貰ったようなもんだね。命の恩人ってところかな~☆」

そう言って俺が杏樹の方を見ると、

「スースー.....」

寝てるしっ!

あ、しかも杏樹が杏樹だ。

「姿が戻ったね~☆」

「あ、本当だ!わ~い」

結衣チャンが喜んでいる。

ま、そりゃあそうだよね。

やっぱり自分の姿が一番。

で、こう言った風に姿が戻ってくれてよかった。

だって、俺の体が杏樹に乗っかったら、杏樹が潰れちゃう。

「で、続けるか?」

「俺はパス。杏樹が寝ちゃったから部屋に連れて行かないと風引くから~☆皆さんだけでど~ぞ。すみません。また明日~☆」

「また明日」

「明日ぁ~」

流石に杏樹をこのままにして、続きは出来ない。
俺は杏樹を姫様抱っこして、
部屋を出た。

ガチャン。

トコトコトコトコ。

ガチャン。

あ、今気が付いたけど、何で杏樹はこんなに軽いんだろう?

って、そんな事より、杏樹をベッドにおいてこないと。

バシュッ。

ここのベッドは柔らかいんだよね。

「お休み杏樹」

俺が杏樹に囁くと、

「...待って、要。寂しい。一緒に寝て?」

「!?」

なんとっ!
あの杏樹が自分から誘ってきたよ!?

「あ、でも、俺も杏樹も着替えないと。流石に服のまま寝るわけは行かないし」

「分かった。でも、ちゃんと、帰ってきてね?」

「ああ。うん」

俺はそういって杏樹の部屋を出た。
どうしたんだろう?

俺は服を着替えて、寝巻きになった。
ちなみに俺は黒いTシャツにグレーのスエット。

で、杏樹はいつも日によって白、水色、薄いオレンジのネグリジェ。
ま、常に色は変わる。
本人曰く、気分によるらしい。

「もういい」

と、杏樹の部屋から声が聞こえた。

ガチャリ。

今日の杏樹は水色のネグリジェだった。

杏樹はトコトコ俺のほうまで寄ってくると、

バシッ。
ズルズルズル。

と、凄い力で俺を引っ張った。

そして、杏樹は壁の横にあるベッド(ちなみにキングサイズ。じゃないと2人で寝れないし)にダイブして、布団にもぐった。

「要も」

と、俺は言われ、

「じゃあ、お邪魔します」

お邪魔しますってたしかにそうだけど、自分で言っておいて変だな。

「お休み」

「おやすみ」

と、言う会話をして、杏樹は俺と手を繋いで一緒に寝た。

が、俺はハッキリ言うと、そんなに眠れない。

現に何で杏樹はいきなり俺と寝るなんて言い出したのか。

それに小さくても、一応女の子。
流石に6年生と一緒に寝ているのはどうかと思う。

まぁ、どうにか頑張って寝て、明日杏樹に聞くか。