超能力的生徒会 in 蝶野学園Ⅱ


『.....杏樹は意外と大胆だったんだな』

俺はさっき思った事を言った。

『あら、知らなかったの?でも、さっきのは私のファーストキス。ちゃんと大きくなったら私と結婚してね。ちゃんと責任取ってもらうから』

『責任!?杏樹からしてきただろ!?』

『まぁね。でも、要は私の事嫌い?』

いきなりなんだ?
まぁ、嫌いじゃねぇけど...

『別に嫌いじゃない』

『そ。嫌いじゃないって事は好きなのね。良かったわ』

『いや、好きとは言ってないぞ』

『でも嫌いじゃないって事は好きじゃない。大丈夫。私も貴方の事が好きだから』

『っんな!?』

コイツは隙がない。

『顔真っ赤。私よりも5つも上なのに、年下に弱いのかしら?』

そんな事はない。
それに本当は俺はコイツのことが好きだ。

だって、今まで俺に気がついた事のある人はそう居なかったし。

『って、それよりもキャラ変わって無いか?』

『え?ああ、私は本来こういった性格なのよ。でも、心を開かないとこうは喋らない。貴方は特別よ』

特別...

そうか。

よかった。

『それに、私には貴方みたいに優しい人が必要だったから。ありがとう』

彼女はそういって微笑んだ。

必要...

俺を必要としてくれる人がいるんだ。

知らなかった。

『あ、でも、要。貴方、もう少し表情を豊かにした方がいいわよ。それからもう少し明るくいこう!』

注文の多いやつだ。

でも、コイツでよかった。


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