超能力的生徒会 in 蝶野学園Ⅱ

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杏奈side


「ねぇ、悟、前にもこんな事があったような気がするんだけど?」

何かあったような気がするわ。

「ああ、確かにあったな。あれは...8年前か」

「8年前って事は杏樹がまだ元気だった頃」

「そうね。杏樹が元気だった頃。」

「それから、お前が苦しかった時だよな」

「ああ、うん。まぁね」

「でも、あの時は困ったわねぇ。気が付かないうちに入れ替わっちゃって。あの時にはもう要も居たわよね」

そうだった気がする。

私がまだ家にいて、母様に...虐待されていた頃。

私達姉妹にはもう一人姉がいて、

彼女の名前は杏。

私は真ん中で、杏は優秀な姉だった。

彼女も超能力者で雷、光を操る能力者。

見た目は短い茶髪に茶色の瞳。

私と杏樹の間を取った見た目。

でも、あの人は冷たくて、酷い。

私達を自分の下僕みたいに扱っていた。


でも、母様は彼女を正統継承者だといっていて、それを反対する私は母様にまぁ虐待(?)を受けていた。

まぁ、楽しい思い出じゃないけど、昔の思い出の一つね。


「大丈夫か?杏奈?」

「え?ええ。ちょっと思い出していてね」

「あれは酷かった。ま、それはおいておこう。って、おい?杏奈?」

「あ...れ...?何か...」

私泣いているんだろうか。

「杏奈?大丈夫じゃねぇだろう。泣きたかったら我慢しないほうがいいんだぞ。泣きつかれるまで泣いたらいいってよく聞く」

それはそれで何だか...

「私は大丈夫。ま、後1時間、頑張りましょう」

「ああ。」






杏奈side 終わり