(要side)



「上がった~。」

「そ。じゃあ、俺も風呂入ってくる」

「どうぞ。ごゆっくり」

さっさと上がって杏樹と一緒に寝よう。

でも、触っちゃいけないなんて酷すぎる。


「さっさと髪を洗おう。それから、体。良し。後、流して...お終い」

体拭いて、服着て。

良しっと。


「杏樹~。上がったよ」

「あら。そう」

杏樹はベットの上で難しそうな本を読んでいた。

「何読んでたの?」

杏樹は眼鏡を外しながら、

「Freak the ○ighty」

英語の本だったんだ。

ちなみに杏樹はそんなに目が良く無いので、いつもコンタクトをしていて、寝る前などは銀縁の眼鏡を掛けている。

そんな杏樹も良い。
俺だけが知っている杏樹~。

「じゃ、おやすみ~」

「って、杏樹!?俺と一緒に寝るの。じゃ、杏樹邪魔するわ~」

「勝手に入ってきてるし。」

ごそごそ。

「杏樹~。離れすぎ」

杏樹は端に寄って俺から離れていた。


「だって、要は怖いので。では」

「じゃあ、」

ギュッ。

俺は杏樹を抱きしめた。

シャンプーの良い匂い。