超能力的生徒会 in 蝶野学園Ⅱ

秀 side



.......何故だろうか。

何故、この女は決して苗字を言わないのだろうか。


俺にはそれが不思議でたまらない。



それに、

杏樹がすんなりSクラスから移動するのもおかしい。

何かがおかしい....


「秀君。どうしたの?」

「なんでもないよ。ただ、考え事をしていただけ」

「そう」

そう言って微笑む女は新しくSクラスに入った女子、
『星美』

誰かに似ている...

それより、どうして俺と一緒に学校に来たいなんていったのだろうか。



不思議だし、不自然過ぎる。




「おはよう。星美ちゃん。秀」

杏奈か。

「おはよう。星美さん」

「おはよう。月ノ宮さんに知念さん」

結衣も。

でも、完全に結衣、俺に怒ってるな。


「ちーっす。ってか、秀。どうにかしろよ」

は?って言うか悟。

いつの間に...


「俺、学校来る意味とかねぇわ...」

うわ~.....

「要...もう少しその依存症を治せないのか?」

「無理.....俺、杏樹の存在が俺の存在意義だから...」

前にもこんな事があったような、
無かったような...


「要先輩って、昔からこうなんですか?」

「う~ん。そうかもね。要ってば昔っからそうかも知れないわ。結衣ちゃんの言うとおり」


それにしても、結衣は俺の事完璧に無視しそうな勢いだよな。

出来ればそれだけはやめていただきたいな。