凄い満天の星。
お月様も綺麗に見える。
「今日は晴れですから、よく夜空が見えるんです」
へ~~~!
「よくそんな事知ってるね」
「私は天体観測が好きですから。結構神話とか好きなんです」
意外!
神話かぁ。
私はあんまり知らないなぁ。
「あ、ちなみにこの場所は私しか知りませんけどね」
え゛?
「何で?」
「小さい頃、私も迷子になった事があるんです。まぁ、無事に一人で帰れましたが。それに、誰にも教えていないのは、ここがデートスポットになって、イチャつかれたら、たまったもんじゃありませんし」
なんと、杏樹ちゃんらしい返答。
たしかに、杏樹ちゃんは純粋に星が好きなんだろうね。
それを、バカップルに邪魔されたら、イヤでしょう。
誰だって、趣味を邪魔されたら、イヤだろうし。
「だから、ここに連れてきたのは、結衣先輩が初めてですよ」
あ、そういうことになるのか。
「でも、何で私は良いの?だって、要先輩すらも知らないんでしょう?」
「結衣先輩には頑張ってほしいからです。それに、先輩は純粋そうですし、先輩はそうですね...まぁ、なんとなくです」
何となくって...
今度は私が苦笑する番になっちゃったよ。

