「あれ?結衣先輩?」
こ、この声は...
「杏樹ちゃん!?」
「あ、はい。何をしてるんですか?こんなところで」
この際、高望みはしない!
今は杏樹ちゃんが天使に見えるよ!
まぁ、いつも良い子だけどね。
「えっと、ちょっと迷っちゃって...テヘッ☆」
「テヘッ☆じゃないですよ。こんな所、そうとう長い間この学園に通っていないと分かりませんよ」
え...
そんな所に来ちゃったの?
私。
ある意味、才能ある!?
でも、
「何で杏樹ちゃん、こんな所まで知ってるの?」
こんなところまで、
普段来ないって事でしょ?
「あ~...えっと、まぁ、来た時、色々とありまして。そこはご勘弁を」
なるほど。
何かあったんだね。
深くは聞かないよ。
「あ!でも、ついでですし、面白い所にお連れいたしましょうか?」
珍しい!
...天使の微笑みだよ!
久々に見た、杏樹ちゃんの微笑み。
でも、
面白い所?
「きっと、びっくりしますよ?」
まぁ、
「連れて行ってくれる?」
「はい。もちろんです」
杏樹ちゃん、満面の笑み。
何をそんなに見せたいのだろうか。
だって、こんなに笑みを見せるなんて。
珍しい!

