結衣 side



今日は何とかクラスに間に合いました。
ハァハァ...


「はいはい。皆さん。今日は新しいメンバーが入りますよ~」

へー。
新しいメンバーかぁ。

って、ちょぉっと待ったぁ~!

「これがマックスの人数じゃないんですか!?」

前に一人増えて、
杏樹ちゃんがこのクラスから追い払われたばかりでは無いか!


「あ~...一応大丈夫ですね」

『一応』って所が気になるんだけど...

「ただちょっと杏樹さんにはAクラスに行ってもらって、その間に何か考えておきます」


.....おい!

「また私ですか...まったく一番年下と言うのも辛いですね。でも、まぁ、今回は仕方ないですから、ちょっとAに行ってきます」

「えーーー...杏樹がいなかったら、俺、ガッコウに来る意味無くなる...」

「要、勉強ってしておかないと就職とかで困りますよ。それに、私の存在価値って凄いですね。まぁ、それより、少しの間、さよならです」

しくしくしく。
真面目な人がぁ~...

これじゃあ、
ストッパー役がいなくなってしまうではないか!


「あ!」

ドアに手をかけて、杏樹ちゃんは何かを思い出したのか、

「先生、寮の部屋はどうしましょうか」

「あ~...S寮のままでいいですよ。もしも美月さんのところが良かったらそれでもいいですが」

「美月に悪いので、自分の部屋を引き続き使わせてもらいます」

寮は変わらないのか。
よかった。


「では」


あ~...
杏樹ちゃんが行ってしまった...


「えっと...」

あ、新しい人だ。

「あ、こちらが新しいメンバーの星美(ホシミ)さんです」

へ~。
それにしても凄い美人。


「初めまして。星美です」

「.....う~ん」

「どうしたの?慶君」

「.....どこかで見た事があるような...」


「ああ、星美は『little stars』のモデルだから、美玖が読んでいるのを見た事があるんじゃない?」

へ~!
モデルさんなんだ~。

通りで美人さんなハズだ~。