「結衣先輩、着替え終わりましたか?」
杏樹ちゃんが聞いてきた。
「まぁ、一応。でも、チャックが閉まらなくて...」
「ちょっと、待っていてください」
ジジッ。
「はい。終わりました」
「ありがとう。杏樹ちゃん」
杏樹ちゃんが後ろのチャックを上げてくれた。
「いえいえ。では、行きましょう。先輩」
「うん」
「杏樹~、結衣ちゃん~。早く」
「はーい」
そろそろ行こう。
「待った?」
と杏奈先輩が男子組に聞くと、
「「「別に」」」
と言う答えが返ってきた。
「結衣は?」
「私?」
秀は、いつもに増してカッコ良かった。

