超能力的生徒会 in 蝶野学園Ⅱ

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杏樹side

もう、要のことなんて知りません。
だから、家出します!

と、言うか部屋&寮出?

行き先はもちろん、

「美月!ちょっと、今日、泊めて?」

「って、杏樹ッ!?どしたの!?別に構わないけど...と、言うか早く入りなっ」

流石に美月でも、今の私にビックリしたらしい。

美月の部屋はいつも綺麗。
ルームメイトはいないから、
ルームメイト用のベットを借りることが出来る。

「で、どうしたのっ?」

「みーずーきー!もう、要なんて大っキライ!」

「あ~...なるほど。影ノ宮先輩か。ま~た浮気かい?杏樹ちゃん」

コクリ。

「正確には、浮気じゃない。別に付き合っているわけじゃないし、結婚しているわけでもないし」

「またまた~。と、言うか、その右頬、痛そっ!ちょっと待ってて。救急箱持ってくるから」

美月は何でも出来る。
何でSクラスにいないのか、
不思議なくらいに。

「痛いかも、だけど、ちょぉっと我慢してねっ」

美月は私の腫れた頬の処置をしてくれた。

って、言うか平手2回、同じ方は無いでしょ!?

「凄い腫れ具合だよね...酷いな。まぁ、ゆっくりしてってよ。いつまで居てもいいから。それに、あたしとしては、大親友がお泊りに来てくれて、不謹慎だけど嬉しいなっ!」

や...優しい!
いきなり、訪ねて来ちゃったのに、
こんな言葉をかけてくれるなんて。

「ありがと。さすが、美月!大好き」

「あたしもっ!って、杏樹って、いつも、何で大人っぽくしてるの?あたしとか影ノ宮先輩と二人の時以外」

何でって...

「だって、Sクラスの人達って年上とは思えない」

「ちょ、ちょっと杏樹!?それは先輩達に失礼すぎない?」

「だから、私がしっかりしないと。まぁ、最近は結衣先輩がしっかりしてるから良いんだけどね」

結衣先輩は見た目に寄らず、
冷静な部分があるからいいけど、

お姉ちゃん、要、秀先輩、美玖先輩には
いざとなった時、一番信用ならない。
だって、お姉ちゃんは怒ると周りが見えないし、要はどんな時でも女の子を口説いてるし、秀先輩って絶対に結衣先輩に何かあったら、冷静じゃないだろうし。

でも、良く言うと人間味があるって事かな?
私にはよく分からないけど。

未だに私の感情は完璧には戻ってきていないんだよね。
ある程度は戻ってきているけど。

「.....杏樹。杏樹って、あたしと同年齢だよね?」

「正確に言うと、私のが少し年下。私は早生まれだから」

「はぁ...杏樹。無理しちゃ、ダメだよ。そのうちストレス溜まってダメになっちゃうから。それに、先輩達って意外としっかり...して...るんじゃない?」

「ごめん美月。全然説得力ない」

「うん。あたしも途中で心配になってきた...ま、まぁ、たまにストレス発散しないとね。と、言う事で、一緒にゲームでもやらない?」

何故にゲーム?

「ほらほら」

「あ!あの人も呼ぶ?」

「あの人、ってまさか...」

「そう!美月がだーい好きな人」

「呼ばない!絶対!今回は杏樹と2人で遊ぶ」

「美月のために言ってるのに...まぁ、今回は2人でゲームしよっか」

「うん♪」



杏樹side 終わり