超能力的生徒会 in 蝶野学園Ⅱ

悟 side



「え~っと、杏奈。大丈夫か?」

「うん。まぁ、一応。あと、今、分かった。何で杏がここに来たか」


心当たりでもあったのか?

ちなみに、俺には何も無い。
皆無だ。


「杏に目的は無いでしょう。きっと要太に付いてきただけ」

う~ん.....
そうか?

何か引っかかるんだよな。

それよりも何となく杏奈が吹っ切れたように見える。
そして、最初よりも落ち着いたようだ。

さっき、杏樹からテレパスが来た。

『要は大丈夫です。それより、お姉ちゃんを宜しくお願いします。と、言うかどうにか出来なかったら、あなたは私の義兄としての資格がありませんからね』

だ、そうだ。

なんと言うツンデレ。
いや、素直じゃないと言えば良いのか。

ま、杏樹がそこまで言うんだ。

杏奈をどうにかしないと後が怖いし、
俺自身も杏奈をどうにかしないと、と思っている。

が!
どうすれば...?

『あ、後、要は要太さんと決闘をするそうですよ』

うわっ!
いきなり.....

ビックリするから止めていただきたい。

でも、決闘か。

意外と良いアイデアだな。
杏奈にも進めてみるか?

そのほうがケジメも付けやすいだろう。

よしっ!

「な、なぁ、杏奈」

「なぁに?」

「杏さんと結婚すれば?」

って、ちょぉっと待った!
俺、『決闘』って言おうと思って、
噛んだわ~。

しかも『決闘』の代わりが『結婚』...

俺、どんな間違えを.....

「け...結婚?いや、その噛み方は無いですよ。普通に考えて決闘を結婚と間違える人はいないんじゃない?でも、それって結構笑える...フフッ...アハッハハハッハハ」

おいおい。
そんなに笑わなくてもいいじゃないか。

仕方ないじゃないかっ!

人間、噛むものだ!


「ま、悟の言おうとした事は分かるわ。でも、フフッ。結婚はしないわよ。私は、杏なんかよりも、悟を選ぶからね。あ、でも、そのアイデアは使わせてもらうわ。決闘」

結局、決闘はするんだな。

ま、

「頑張れ」

「あら、応援してくれるの?ありがとう」

やっぱり、普通にしていると綺麗なんだけどな。

もったいない。



ま、杏奈のほうも平気だろう。

たぶん。




悟side 終わり