悟side


俺は杏奈と先に寮の部屋に帰っていた。

俺も正直ビックリした。
杏さんがいるなんて。

ちなみに杏さんは杏奈と年子だ。

だから、高3。

それにしても、今頃何のために俺らに会いに来たんだ?


「ごめんね。悟」

「別に。きっと要達は勝つだろうし、秀達も問題ないだろう」

ただし、
杏さんがいたって事は、
もしかしたら......

要太も来ているかもしれない。

ま、要の事は杏樹に頼んでおこう。
杏樹は年のわりにしっかりしているし、
要は杏樹じゃないと、イヤだろうし。


「そうね。でも、何であの人がいたんだろう?」

「それは俺も考えていた。が、分からんな。俺も」

後で、杏樹に聞いてみるか。
もしかしたら、推測でも教えてくれるかもしれない。


「それよりも、杏奈。大丈夫か?」

「あ、うん。大丈夫。ゴメンね。心配かけて」

「別に大丈夫だって」


杏奈、普通にしているけど、
相当辛いはずだ。

なんてったって、
小さい頃から憎む相手だからな。

杏さんは。



悟side 終わり