って、言うか何であのもう一人の相手って何で意味の分からない仮面つけているんだろう?

不思議極まりないと言うか、
不自然極まりない。


「........風」


風?

ああ、なるほど。
風のアビ持ちか。


「杏奈!」

「分かっているわよ!」


風が刃のように鋭くなって杏奈先輩達に降りかかった。


ま、その前に杏奈先輩が結界を張っていた。
だから先輩達は無傷。

でも何だか杏奈先輩、動揺しているみたい。

何でだろう。


「......どうしてあの人が...?」

「何であのクソヤロウがここにいるんだ!?」


「杏樹、要、どうしたの?」

うんうん。
どうしたの?


「でも、もしかしたら本物じゃないかもしれませんし...」

「いや、あれは本物だろ。あんなに強い風のアビを持つ人物はアイツぐらいだぞ」


誰だろう。
しかも、要先輩の喋り方が変わっている。


「な.....なんで...?何でお姉ちゃんが...?」

「え?杏奈!?お姉ちゃんって.....杏さんか!?」


杏さんって、杏奈先輩と杏樹ちゃんのお姉さんの!?


「久しぶりねぇ。杏奈と悟君」

杏さんは甘ったるい声でそう言った。


「秀、この勝負...」

「分かっている。先生。この勝負、Sクラスの負けでいいので、終わりにしてください」

??

「分かりました。Aクラスの勝利。試合終了」


「「「「「よっしゃ~」」」」」

と言うのはAクラス勢。


「ど...うして!?何で!?」

「ちょっと俺、杏奈と先に寮帰ってる」

「ああ」

どうしたんだろう。