超能力的生徒会 in 蝶野学園Ⅱ

「何のようですか?倉川さん」

そう。
私の近くに来たのは倉川 美波さん。

倉川さんは私の近くまで来ると、
耳元で、

「この試合で、私のペアが勝ったら、秀先輩を私にくれない?」

と、私に聞いてきた。
秀は試合を見ていて、気が付いていない。

この前喋っていた時とは全然違う喋り方。

何かドスが少し効いてて起こったときの杏奈先輩みたい。
ま、杏奈先輩のが怖いけど。

「秀は物ではありませんよ。しかも、私のではありませんし」

だってそうだもの。

「そう。じゃあ、買ったら貰うわよ。秀は私の物になるの。そのほうがいいわ。あなただと宝の持ち腐れだし」

なっ!

失礼な!

確かに私は普通の人間で可愛くないけどさ...

でも、そこまで言わなくてもいいんじゃない?


「じゃ」

そういって、倉川の野郎は自分のクラスの方に帰って行った。

しかも、最後の方、秀の事呼び捨てだった!


何かムカつく。

ん?

何でムカつくんだろう。

杏奈先輩にはムカつかないのに。



私はこの時は気が付かなかった。

要先輩が杏樹ちゃんに黒く微笑みかけながら、私の事を話していたなんて。