「やめて!!」




パンッ!!



廊下に音が響く。


気がついたら手が出ていた。


ひどいよ……私には好きな人がいるの…しってるのに!!



好きでもない人とキスして……嬉しがる人なんているの?



「ひ…どいよ……リュウ……」



ぽたぽたっと涙が落ちてきた。



「リュウはキスできれば相手は誰でもいいって思ってるかもしれない……」



でも……でも私はっ………



「私は好きじゃないひととはキスしたくない!!」



リュウが何か言いかけた気がしたけど私はそのまま続けた。




「いくら命令だからって…私をキスする道具として利用しないで……!!」



そういって私は香織が待つ食堂へと走っていった。








「二日続けて女に殴られるとはな………。」