足がすくんで 動けなかった 大切な人を 里美を 追いかけることが出来なかった。 事実だったから。 この女が言ったことは。 だから何も言い返せなかった。 里美が翔太先輩のこと好きだったとき、 イライラしてて、そのときに相手した女。 里美とのキスとコイツとのキスを比べて俺は「気持ち悪い」って言った。 そのことを、里美が走り去る前に言えていれば……! ちゃんとあのとき、ごめんって謝っていたら……!!