恋が生まれる瞬間

ドクンドクンと凄いスピードで脈打つ心臓のせいで、走ってもいないのに息があがる。



スタートラインに着くころには、何本か走った後のような疲労感がある。




ドクンドクンドクン




このままじゃ、100M走りきれない

目を閉じ胸に手をあて、深呼吸する。




「ふぅー」


そして、目を開ける。

視線の先――







「あっ……」



ゴールラインには、鳴瀬君がいた。

鳴瀬君は、ニッコリ笑って「おいで」と手招きしている