恋が生まれる瞬間

苦し紛れに出た言葉は、これからじっくり話さなくてはいけないことだったのに…


「お前…それ、もう決めたの?」

「うん…親ともいろいろ話し合って、私のことだから、寮にでも入って自分一人で頑張って見た方がいいって」



凄く重要なことを『見返してやろう』というひどく稚拙な感情から発してしまった自分を、どう反省させても、許せない。

ぎゅっと握りしめた拳を、同じくボー然と眺める目の前の鳴瀬君の顔



「………」
「………」


向き合っていながら、お互いの顔をチラリとも見ずに沈黙が流れる。