恋が生まれる瞬間

――どうか、気付いてませんように






「ね、座んない?」

「うん」




この時間の駅は、帰宅時間からずれているため、ホームで電車を待つ人は誰もいなかった。



鳴瀬君から一人分あけた場所に座る。






――本当はこの距離を縮めたいけど…




もうすっかり秋が来ていて、この時間に吹く風は少し寒いくらい。