恋が生まれる瞬間

やっと、先生の話も終わって、みんな「お疲れさま」なんて言い合っている。





私は、さっきより随分痛みは和らいできたけど、痛みの原因が相変わらず目の前にあることで、完全には解放されない。



外に出ようと真由ちゃんが手を引いてくれた時、杏子ちゃんが私の様子に気がついた。





「里香!大丈夫?具合悪そう。無理しないで帰った方がいいよ」





私の顔を覗きこんで声をかけてくれる杏子ちゃんの肩越しに、やっぱりこっちを見ている鳴瀬君の姿が見える。