恋が生まれる瞬間

富田君は、私に向かってハァーッと大きなため息を吹きかけてから、「気付いてももらえなかったヤツに同情する」と言った。





そして、ズンズン先を歩いて行ってしまった。




富田君と少し距離ができたところで、「ねぇーねぇ一人?」っと私の腕をグイっと引っ張る男の子達に、前を塞がれた。




さっきの恐怖が再び蘇ってきて、「違います」って言葉が出てこない。








「ちょっと、人の連れに気安く触らないでくれない?」


少し呆れ顔の富田君が、私の腕を掴む子に向かって、驚くほど怖い声で言い放った。