「富田君、お父さん警察官なんだね。知らなかった。だから、あんなに強気でいられるんだね。」
「へっ?ああ、アレ嘘。親父は普通のサラリーマン。俺、溺愛されてなんてないし…」
「えっ!嘘だったの?」
「あれが一番効果的なんだよ。覚えておけば?今後の為に…」
「そうなんだ。全然嘘って分かんなかった。じゃあ、空手も?」
「あ、そっちはホント。あの位じゃ負ける気はしないよ」
「ハハハ…そうなんだ。凄いね…」
嘘にホントを織り交ぜるなんて高度な技をあの状況で軽々とやってのける富田君。
自分の慌てようを思い出し、ひたすら笑うしかなかった。

