恋が生まれる瞬間

「はぁはぁ…焦った……」




夢中で走ったせいで、気付いた時には靴箱まで走ってきてしまっていた。

目的もなく靴箱をツーッとナゾル。




日陰にある靴箱は、教室に比べてヒンヤリとしていて、風がスーッと通る。






さっきまで私の中にあった熱が、心地よい風に当たったためか、スーッと冷めていく。





――私…鳴瀬君が好きなの?






いくらか冷静になった頭でさっき生まれた私の感情に、もう一度向き合ってみる。