恋が生まれる瞬間

「あ、あのね…私、けっこう手先が器用なんだけど、壁面より小物の方が向いてるかもって……今さらだけど…アハハハ」


自分でも、物分かりの悪い最悪な状況を作ってるって分かってるから、最後の方は変な笑いで誤魔化した。



富田君は、「お前まで…」って本当に呆れ顔。





――ごめん、富田君を困らせたいわけじゃないんだけど、杏子ちゃんの視線が怖いから…





ほんの数秒沈黙が続いた後、「じゃあ、お前も小物行けば?」って言い残して富田君は去って行った。







――えっ?