恋が生まれる瞬間

あっという間に人だかりの中から出てきた鳴瀬君は、あの中から出てきたのにちっとも乱れることなく「書いといた」と言って去ってった。






「あ、ありがと」

あまりに早過ぎて、俺の言葉が鳴瀬君まで届いたか分からないくらい。









「里香―、書けた?」

「うん。鳴瀬君が書いてくれた」

「鳴瀬?あ、そうなんだ」

「うん。あの人だかりちょっと入れなくて…」





南ちゃんと杏子ちゃんが振り返り黒板の方を向いて「なるほどぉ」と二人揃って頷く